健診の異常

【記事監修】
あさくさ橋心臓と血管のクリニック
院長 高橋 保裕

院長 高橋 保裕下肢静脈瘤血管内焼灼術実施医・指導医https://www.jevlt.org/ja/

開院前に勤務していた大学病院や地域中核病院では、1万件近い心臓や末梢血管のカテーテル治療に携わり、様々な症例に対して豊富な治療経験を持ちます。
近年では「ライブデモンストレーションのライブオペレーター」として各学会に招待され、カテーテル治療を学ぶ多くの医師の前で治療を行うなど、技術指導者としても活動しています。
「患者様を自分のたいせつな家族と思って診療する」をモットーに、下肢静脈瘤日帰り手術(カテーテル治療)や一般循環器診療を行っております。

健康診断の結果を活かしましょう

 健康診断や人間ドックは、病気の早期発見や予防を期待できます。検査を受けられた後は、必ず検査結果を確認しましょう。検査結果を放置しておくと、日常生活に支障が出てしまう病気を発症したり、深刻な症状が現れてしまう可能性もあります。受診を勧められた場合には、できるだけ早めに適切な診療科で診察を受けましょう。

結果の見方について

特に異常なし

特に異常はありません。正常な数値です。

要再検査・要経過観察

要再検査・要経過観察とは、早急に治療を行う必要はありませんが、定期的に検査を行って、経過をみていく必要があります。正常な数値に戻していけるように、生活習慣の改善を心がけましょう。当クリニックでは、生活の中で手軽に取り入れられるアドバイスをさせていただきます。患者様に合ったアドバイスを心がけていますので、お気軽にご相談ください。

要精密検査

要精密検査とは、病気があるかどうか、あるいは治療を受けるべきかどうかを判断するために、医療機関を受診し、より詳しく診察・検査を受ける必要がある状態です。精密検査を受けた結果、「異常なし」の判断になる場合もあります。要精密検査といわれたら、必ず検査を受けるようにしましょう。

要治療

要治療とは、速やかに治療を必要とする状態です。直ちに、適切な医療機関を受診しましょう。

当クリニックで対応している検査項目について

血圧

高血圧は、血管に大きな負担がかかるため、動脈硬化を起こしやすい状態にあります。さらに、心筋梗塞や脳出血、脳梗塞等を発症する可能性を高めるとされています。高血圧は、一度血圧を測っただけでは診断できません。緊張等によっても、血圧は高くなってしまうことがあり、健康診断では普段よりも高くなってしまうことも念頭に入れます。自宅で安静時(起床時と就寝前など)に血圧計を測って、それぞれ2回分を記録しておくようにしましょう。診察の際に、自宅で測った血圧データをご持参いただくと、適切な診断を行うことができます。生活改善とともに、適切な治療を受けることが大切です。お気軽にご相談ください。

脂質

中性脂肪とLDLコレステロールが動脈硬化を起こします。一方、HDLコレステロールは、動脈硬化を防ぐ働きをしています。中性脂肪やLDLコレステロールが高い方やHDLコレステロールの低い方は脂質異常症と診断され、動脈硬化を起こしやすい状態です。心筋梗塞や脳梗塞等を発症する可能性が高まります。生活改善とともに、適切な治療を受けることが大切です。お気軽にご相談ください。

血糖値

糖尿病とは、高血糖が継続されている状態です。高血圧や脂質異常症と同様に動脈硬化を起こしやすい状態であり、心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクが高まります。また、小さな血管にも影響が出るため、網膜症(眼の病気)や腎臓の機能にも影響を与え、失明や人工透析など生活の質を著しく低下させる病気です。生活改善とともに、適切な治療を受けることが大切です。お気軽にご相談ください。

心雑音

心雑音とは、心臓の中にある逆流防止弁の開閉異常や生まれつき心臓の部屋と部屋の間に孔が開いていたりする場合などに聴診器で聞こえる心音です。中には心臓に病的異常がない場合にも心雑音が聞こえることもあります。健診で心雑音が聞こえるといわれた場合には、心臓超音波検査で原因を調べることが可能です。お気軽にご相談ください。

心電図

心電図検査は、不整脈や虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)、心筋症(心臓の筋肉の病気)など心臓の病気を診断する上での手がかりになる簡便な検査です。心電図の所見を見て、心臓超音波検査や24時間心電図など、医師は次に必要な検査を行っていきます。心電図異常を指摘された場合には、お気軽にご相談ください。

メタボリックシンドローム

メタボリックシンドロームとは、高血圧や脂質異常症、糖尿病を合併していて、内臓脂肪が過度にたまっている状態です。数値だけみると、早急に治療を行う必要がないため、危機感を持ちづらい傾向にあります。しかし、生活習慣病は合併することによって、動脈硬化を進行させてしまいます。また、数値に関わらず、心筋梗塞や脳出血、脳梗塞等を発症する可能性が高まります。放置しておかないようにしましょう。

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