こむら返りとは
こむら返りとは、主にふくらぎにおこる筋肉のけいれんです。筋肉が持続的なけいれんを起こし、多くは激しい痛みを伴います。ふくらはぎだけではなく、足や手の指、足の裏、太ももなどにも起こります。運動中や運動後にみられることもありますが、睡眠中(明け方に多い)に多くみられます。一般に、体内のカリウム、カルシウム、マグネシウムなどが不足する状態で生じやすいといわれていますが、特に筋肉組織内のマグネシウムが少なくなることで筋肉の弛緩(収縮した筋肉が元にもどること)が障害されるといわれています。
こむら返りをおこしやすい状態
- 下痢や嘔吐
- 激しい運動中や運動後
- 腎不全(維持透析)
- 肝硬変
- 糖尿病
- 甲状腺機能低下症
- 脊柱管狭窄症
- 下肢静脈瘤とは
など
下肢静脈瘤はこむら返りを起こす要因
下肢静脈瘤は、こむら返りを起こす要因のひとつです。あまり知られていませんが、頻度は非常に多いです。下肢静脈瘤の初期段階でも、夜間や明け方にこむら返りを起こすことがあります。この際、静脈瘤のある足に起こります。重症化すると、こむら返りは反対に起こりにくくなるのが特徴です。適切な下肢静脈瘤の治療によりこむら返りは改善していきます。当クリニックでは下肢静脈瘤の治療を専門としていますので、こむら返りにお悩みの方もご相談ください。
こむら返り・足をつってしまったら…
こむら返りを対処する方法
こむら返りを起こした際には、収縮している筋肉をゆっくりと伸ばしていきます。寒いときには保温も同時に行いましょう。また、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)という漢方薬が、こむら返りに効果があると言われています。処方を受けたい場合には、医師に相談してください。
こむら返りを防ぐための方法
寒い時期のこむら返りは、足の冷えが原因になっていることも多いため、循環をよくするためにも、日頃から防寒、保温に努めることが重要です。夏の暑い時期には、脱水など原因になることが多いため、夜寝る前を含めて、水分摂取を心がけましょう。